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春になって、日本に桜を見に来る外国人観光客がが増えてきています。その中でも多くの比率を占めている中国人にとって、いったい桜はどんな存在なのでしょうか。中国にもたくさんの桜の名所があるのに、どうしてみんな時間を作ってわざわざ日本に来てお花見をするのでしょうか?

中国で出版されている『中国植物志』の中に、「桜」は「東京櫻花」または「日本櫻花」と中国語で書かれています。それを見ても、中国で「桜」は日本の花という認識を持たれているのは確かだと思います。

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桜に関する歴史を遡ってみると、桜の原産地はヒマラヤの近郊と考えられており、もともとは日本本土の植物ではありません。また、野生の桜は世界中に約150種類あり、中国にはその中の50種類があります。そして野生の桜のうち33種類の原産地は中国です。

中国の文献史料によれば、桜に関する記録は二千年前の秦漢時期まで遡ることができます。その当時、桜は宮廷の中の花として栽培されていましたが、唐代には普通の庭園の中に植えられていました。遣唐使によって、唐代の建築様式や服飾、茶道、剣道などの文化とともに、桜も日本に持ち帰られ、それから千年以上が経ちました。千年の間に桜は日本で改良され、今では日本人にとって最も美しい花となり、咲いて人々の心を奪う、日本を代表する花となりました。

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唐代から近代にかけて、日本でも知られている李商隠や白居易など中国の有名な詩人も、桜の詩をたくさん読みました。日本人が感じているような桜のイメージとは異なり、中国人の心の中で桜の木は、柳の木のように寂しくて悲しいイメージを持たれているため、詩人たちは、暖かくなった春の時期に咲いた桜が一週間くらいで散っていく風景を見て、自分の置かれた状況を思いながら「悲秋傷春」という気持ちが湧き起こり、その気持ちのままに詩を読んでしまったという情景が想像できます。

古来、中国では春は病気になりやすい季節であり、また官僚が転勤する時期でもあったところから、「悲しい別れの季節」というイメージが強い季節でした。でも今は日本の桜が有名になり、日本へお花見に行く中国人も増えてきました。その人たちの心の中に、桜は「悲しい季節の花」というイメージはありません。また中国にも下の写真のように、南の方を中心に桜の名所がたくさんあります。

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武漢大学の桜

 

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杭州太子湾公園の桜

 

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江蘇省無錫市にある太湖げん頭渚公園の桜

 

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四川省成都市にある鳳凰湖の桜

 

日本の桜が世界中に知られるようになってきている間も、中国の桜は静かに咲いています。中国各地で咲く桜には、日本の桜とは違う趣きがあります。日本人にとってそれらはきっと、まだ見たことがない新鮮な風景でしょう。中国からの観光客が日本にお花見に来る時期、日本の皆さんは中国に行き、各地の美味しい食べ物を味わい、ついでにお花見をするというのも、たいへん良い選択だと思います。