訪日旅行者は「おもてなし」をどう感じているか? —③ホテル、旅館(含・温泉)で過ごすとき—

今回は、中国からの旅行者がホテルや旅館、温泉で過ごすときに、日本の「おもてなし」をすごく良いと感じながらも、じつは中国と日本の文化や慣習の違いから生じる、日本人が気づかない困りごとがあるということを、お伝えします。まずは、おもてなしを感じるときからまいります。

◆おもてなしを感じるのはどんな時?

ホテルや旅館での日本らしい「おもてなし」について、訪日旅行者は以下の各点で非常に良いと感じています。

具体的には…

・ホテル(旅館)から、駅まで車で迎えに来てくれた!

・旅館に入ったとき、脱いだ靴を片付けたり揃えてくれたりした!

・おかみさんが部屋に案内してくれて、周りの観光地や絶景ポイント、美味しいお店を教えてくれた!

・掃除が行き届いていて、部屋がきれい!

・夕食を食べて部屋に戻ると、布団が敷いてあった!ビックリした!

・シャンプーやボディソープも良いものが置いてある! (中国ではホテルのモノは質が良くない)

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と、全般的には非常に満足度が高いのですが、やはり日本人が気づかない困りごとがあります。

◆じつはこんなにある!不便や不満。どうなっていたらウレシイ?

(1)まず、浴衣の着方が分からない。どこで着て良いのかも分からない:

・前の合わせ方が左右どちらを前にするのか分からず、下にシャツを着て着るものなのか、また着て館内を歩いて良いのかも分からない。説明がほしい。

(2)温泉の入り方が分からない:

・まず体を洗って入るなど、説明がなく分からない。中国の共同浴場では先にお湯に入り後で体を洗う。

・タオルは持って入って良いのか、英語と中国語で分かりやすい表示物があると良い。

・脱衣場に出るとき体を拭いて出るよう書いてあったが、バスタオルは脱衣場にあるので拭けなかった。一体どうしたら良いのか? ルールは守りたいが、どうすれば良いのか説明がほしい。

・中国では共同浴場に裸足で入らないので、スリッパを履いて入ってしまい、注意されたりする。

・浴衣の着方や温泉の入り方について、部屋に英語・中国語の説明書きがあると良い。

(3)温泉に「個室」又は「家族風呂」「貸し切り」があると良い:

・共同浴場に慣れていない中国人が多く、人と一緒に入るのは抵抗があるので、部屋に小さい温泉がついていると良い。

・中国の北方には今も銭湯(共同浴場)があるが、南の方にはない。

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(4)部屋に置いてあるお菓子やミネラルウォーターが無料かどうか分からない:

・中国のホテルに置いてあるものは殆ど有料なので、手を付けない人が多い。説明がほしい。

・宿泊費以外のデポジットが要らないことも説明されず、全体の料金システムがよく分からない。

(5)旅館でも、和食に食べられないものがある人がいるので、聞いてほしい:

・とくに2泊以上するとき、食べられないものが連日出てくるのはつらい。中身を見て選べると良い。

・チェックインの時に、食事のメニューを写真付きで説明してほしい。

(6)ホテルの部屋が中国に比べて狭すぎる:

・部屋を予約したとき「デラックス」などと書いてあっても、鞄が開けられないくらい狭くがっかり。

・中国のホテルは日本の3~4倍の広さ。

・ホテルのチェックアウト時間が9時など、早いところがある。せめて10時にしてほしい。

(7)気分よく写真を撮りたい:

・温泉の中で写真を撮ってくれるサービスがあると良い。

・フロントや館内のお店でスタッフさんと一緒に写真を撮りたいが、スタッフさんの表情が硬いことが多い。

と、やはりいちばん大きなポイントは、日本人には常識になっていることが外国人に説明がないためよく分からないというところです。では、おかみさんが完璧に英語で説明したら良いかというと、日本料理店の場合と同様、基本は日本語で日本的な「おもてなし」をしてほしいので、分からないと困るところだけ英語と中国語で説明する(説明書きや表示物を備える)対応が良いと思われます。